忍者ブログ
[238]  [237]  [236]  [235]  [234]  [233]  [232]  [231]  [230]  [229]  [228

登山靴 SIRIO のオールソール作業中に確認した事例です。




購入先の販売店に修理依頼を出してメーカー修理を受けたとの登山靴ですが、内部のPU材が年数経過により崩壊したため、当店にてオールソール作業を行います。

この修理作業の際、ソール分離中に重大な問題が確認できたため、写真を上げております。


問題について:

登山靴アッパーのつり込み部をグラインダーで削り取ってしまっており、前足部の釣り代が無くなっている状態であった





前足部の両側共に、つり込み代が削り取られて完全になくなっている状態


ソール面にも釣り込まれたアッパー材が付着しておらず、また劣化したPU材とソール材の間にも挟み込まれていないため、釣り代は削り取られたことが判る



中底の状態から、前足部はアッパーのサイド部分だけで接着固定されていたことが判る



左足も釣り代を両側共に削り取ってあったが、内足部のみ補強として革を貼った跡が見られる







グラインダーで削った痕の粒度と切削痕が側面及び底面共に一致する点から、修理業者がオールソール交換時に削り取ったものと判断した




実際にはメーカーが修理を行っている訳ではないのですが、販売店の説明によればメーカー修理とのことです。

この修理をしたというメーカー(実際は下請けの修理業者)が、一日何十足も修理をしている内にこの様な内容でもばれなきゃ良いと言う感覚に陥ってしまったのか、こんな内容の作業方針で経営者が従業員を労働させているのであれば、ゾッとします。



普通は修理後の内部状況なんて見えやしませんから、どうやっておいても判りゃしないよという考えなんでしょうが、こんな修理してあるの見たらちょっとねぇ~~~

発注元が定期的に修理現場に入って作業内容をチェックするとか、下請けの側も雇用者の待遇を良くしてあげることで修理の質を上げましょう。



いや、質というよりもモラルというか、これが当たり前という環境自体ヤバいと思わないといけないんですが、まあほんとに思ってたらこんなことを未だにしているとかあり得ませんよねぇ・・・


ちなみに、自社グループで販売した靴の修理だけをしている自己完結型でしたら修理の内容もへったくれもないのですが、一般的な靴修理店だと前回他店で修理された靴の修理依頼って結構来るんですけどね。

そうすると、上記の様なうわぁ~なレベルもかなりの確率であるんですけど、業界の掟というか暗黙の了解として他店の不良内容を上げてはならぬのです。


なぜなのか、勘のいい方ならもうお解かりですね。


自分のとこも同じようなことしてるから上げられないんです。

まあ、ぶっちゃけるとそういう業界です。


拍手[1回]

PR
PREV ←  HOME  → NEXT
Copyright (C) 2017 靴。修理。その他。 All Rights Reserved.
Material by © 超シンプル素材集HP素材のおすそわけ。 TemplateDesign by kaie
忍者ブログ [PR]